***当店で扱っているチャンキーヤーンについて***
年々ご注文を頂くことが多くなってきた「チャンキーヤーン」ですが、同時に増えたのは「不良品」についてのご質問です。当商品においてこの不良品の線引きはとても難しい問題です。
まず、チャンキーヤーンは「毛糸になる前」の羊毛の塊の状態なのです。羊毛を綺麗に洗い、「スライバー」という繊維の流れを均等に並べたロープ状の束にします。その束をロール状にまとめたものを「トップ」といいます。
通常はこの「トップ」を更に加工して様々なニット製品に仕上げていくわけですが、チャンキーヤーンはこの「トップ」の段階で「超極太の毛糸製品」として成立させています。
通常の毛糸とは違い紡績が完了していない分、羊毛本来のふわふわとした質感が生かされます。しかし、紡績加工されていないため摩擦に非常に弱く、毛羽立ち・抜け毛が多いのが難点です。
ご家庭での洗濯が難しいなど、メンテナンス面でも問題はあります。
つまりチャンキーヤーンはとてもデリケートな製品であり、羊毛という天然素材を使用している以上「ある程度の品質の差異は当然発生するもの」ということをご理解の上でお買い求め頂きたいのです。
今回載せている写真は、過去に仕入れたチャンキーヤーンの所謂「はずれ」というやつです。
2枚目は謎の小枝&別繊維の混入です。これは正直に言ってどの玉にも必ずあります。皆さんも編み進める時は気をつけて取り除いてくださいね!
3枚目は玉の中心部の糸のボソボソ感&毛玉です。これもどの玉にも見られる特徴です。玉の中心部は圧力がかかっている分パーマされてしまうのですね。ヨレヨレです。。。
4〜6枚目は糸の途中から二股に割れてしまっていたものです。繊維の絡まり方が弱いとこういった事が起こります。ですが、編みこんでしまうとパッと見では意外とわからないのが救いです。
*19/10/31追加*
7〜11枚目はイタリア製のチャンキーヤーンですが、過去最悪に状態の悪い糸に当たったので参考までに載せておきます。毛の塊が複数あり、軽く引っ張っただけでちぎれてしまいます。全体的にボソボソで太さも均一ではなく、とても編みにくかったです。
ごく稀にですが、このような玉に当たってしまうこともあることを頭の隅にでも留めておいてください。
しかしこれらの糸は決して不良品ではないのです。私もメーカーさんに問い合わせたりはしていません。なぜなら「そういうもの」だからです。
ではいったいどのような物が不良品なのか?と言われると、ズバリ「染難」です。色が混ざっていたり、染ムラがあった場合はすぐに交換させて頂きますのでご連絡くださいませ!
染難以外の「羊毛の質」に関してのクレームは対応しかねます。製造メーカーが認める不良品は「染難のある商品」に限られているからです。
手数料をご負担いただいた上で交換は可能ですが、交換後の商品が元の商品よりも高品質である保証はできません。
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。